どの様に要件定義書を作成したか?

施主が要件定義書を作成する際、「施工主に伝えなければならない事は何なのか?」を自問します。私は予定、施主がイメージしている家を表現することだと思います。

先ず予定は着工と竣工の日を明確にしますが、私の場合は先に竣工を決め遡って着工までを計画する事にしました。いつから新居に住むのか決まっていたので、竣工はマストにしましたが、着工は施工主の都合に任せました。一般的な工期より長くなっても良いことも伝えました。その結果、工期8ヶ月(10月~5月)と少し長くなりましたが、インシデント(建築確認申請の再提出)をフォローするには助かりました。施工主や工事業者の方に予定でプレッシャーを掛けたり、費用の値引き交渉をしたことはありませんでした。彼らには気持ちよく働いて貰って、作業品質を良くしたかったからです。土地の値引き交渉や条件交渉は品質に影響しませんから、行っても良いと思います。

次に「施主がイメージしている家をどう表現するのか?」ですが、ツールはExcelを使いました。施工主が建築確認申請に必要な実施設計をjw_cadで行っている事は知っていましたが、使い慣れたツールを使用する事にしました。ずぶの素人が作成するのですが、ネットや本から得る情報を参考にして行うことは可能でした。それが楽しく出来れば、思い描いた家のイメージを伝えられると思います。「何を表現するのか?」は、項目を以下の通り定め、一項目ずつ作成して行きました。

1.コンセプト        2.基本的要件
3.スケジュール概要     4.敷地&部屋レイアウト
5.設備&家具レイアウト   6.電気・水道・通信の引き込み
7.その他仕様一覧

要件定義書4.3版のサマリー(p1)&その他仕様一覧(p1/9~3/9)を添付
20161031_要件定義1(4.3版)
20161031_要件定義2(4.3版)

作成した要件定義書初版を14年8月に、施主から施工主に説明しました。目的は、①構造的、法的に問題がないかチェックをお願いする。②施主の思いを施工主に伝え、意見を聞く。③概算見積りをお願いする。以上3点ですが、課題があれば対策を考え、内容に不足があれば指摘して頂き、要件定義書2版に反映させます。これは実施設計までに完了するのが原則ですが、実際は竣工するまで続きました。

※実績は概算見積り15年8月、最終見積り16年12月でした。

施工主による見積りと並行し、施主は予算枠を計画します。両者の比較で概算見積りが予算の枠をオーバーする場合は、優先順位をつけ予算内に収まる様に要件定義書の修正が必要となるからです。私の場合は概算で若干のオーバーだったので、修正はしませんでした。最終見積りでは予算内に収まりました。要件定義書は施工主との意思疎通に必須です。

※施主による予算計画の留意点
①施工主が見積る家の建設費の範囲を明確にしておく。
(土壌調査、建築確認申請、工事保険、まもりすまい保険費用含む)
②その他費用は、①に無い項目を漏れの無い様にする。
(地鎮祭、棟上げ、家電製品、カーテン、家具、造園、引越し含む)

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