FX取引の税、繰越損失の申告漏れ対処方法

株式取引による譲渡益と配当金には所得税が掛かります。申告分離課税で確定申告も可能ですが、私の様に源泉徴収を選択されている方も多いでしょう。証券会社で損益を相殺し処理してくれるので楽ですし、その方が支払いが少なくて済むことが多いからです。

一方でFX取引は20万円を超える利益(為替差益、スワップ)が出た場合、雑所得として申告分離課税で確定申告が必要です。FX取引は先物取引や暗号資産と同じ先物取引扱いの雑所得ですから、お互い損益を相殺できます。

私はFX取引を開始した令和三年に損切りしましたので、確定申告していませんでした。一方で令和四年はそれを上回る利益を得ましたので、令和五年の一月に確定申告する予定ですが、調べてみると三年間の繰越損失と相殺できることを知りました。広島国税局、呉税務署に問い合わせした所、「令和三年の確定申告が完了した時点で損失は放棄したものと見なされます」と言われましたが、間違いですので納得してはいけません。租税特別措置法第41条の15ー1により更正が可能なのです。私は早速、呉税務署に予約を取り更正しました。その方法をまとめます。

1.以下三種類の書類を作成します。分かり難いと思われた初めての方は、FX会社から入手できる年間取引報告書だけ印刷し、三種類の書類は税務署で担当者に教えて頂きながら作成すれば良いでしょう。

(書類1)令和三年分所得税及び復興特別所得税の更正の請求書
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/r02kosei.pdf

(書類2)令和三年分の所得税及び復興特別所得税の更正の請求書付表(先物取引に係る繰越損失用)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/fuhyo/f02.pdf

(書類3)先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/02/pdf/019.pdf

2.担当の税務署に電話(自動音声)し、一時間の予約を取ります。

3.決定した日時に訪問し、書類作成含め20分で受理されました。

令和四年分の確定申告では、確定申告書B(第一表と第二表)、所得税申告表第三表(分離課税用)、上記書類2、上記書類3を提出することになりますが、全てe-taxで申告できるそうです。

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